声 (44)

7.

 前述のとおり、株式会社961プロダクションの社長室に1階から直行しようとすると都合3階のエレベータ乗り継ぎが必要になる。
ビルの施工に大きく関与した黒井の弁によれば「芸能事務所たるもの万全のセキュリティが必要でありこの程度の段階的セキュアはむしろ最低限度である」らしいのだが、本人の満足は別にして高層階で業務を行っている多くの従業員の心情たるや「執務室に行くには最低2回のエレベータ乗り継ぎは無駄極まりない発想」であり、言葉を口語的にしてついでに平たくしてやればその心情はもちろん「クソ面倒臭ぇ構造にしやがっててめえの家じゃねえんだぞ畜生」というところに行きついており、もちろんものぐさな大江としても後者の心情には諸手を挙げて大賛成である。
が、もちろん961トップの業績を上げている『四条貴音』が翌々日遂にIU5次予選に挑むともなれば社の代表取締役に一言言い置いておかなければならないのはサラリーマンの悲しい勤めで、もうじき20時を回ろうという時間に外回りを終えた大江が直帰もせずにわざわざ帰社して2回目のエレベータ乗り継ぎに挑もうとしているのは単に大江がものぐさだったせいで黒井に翌々日の事を言い忘れたからに他ならない。
 が、泥棒にも3分の理有りである。いかにIUが大きな大会とは言え1次から4次までの、しかも予選など突破して当然という頭が黒井にはどうやらあったようで、今まではIUの予選に出場する旨の報告を黒井に報告しても「それで?」という問い返しがあっただけに過ぎなかった。
確かに貴音のスペックをすればIUの予選など突破してしかるべきであろうが、それにしても何か言いようくらいはありそうなものである。
どうせなら貴音に一言くらい掛けてやればいいじゃねえか、あいつはあんたが連れてきたんだろう―――そんな言葉を黒井の前で出しかけて、その言葉の余りの別棚ぶりに大江が自分を笑った回数は今回の黒井が同じ対応なら5回を数えることになる。
 別棚ぶりに自分で笑う。
 黒井の事を心の隅で非難するならまずは自分が紐なしバンジーでもすべきだと思う。
2度目のエレベータの窓の外はすでに日が落ちて久しく、カーゴに張られたガラスは日の落ちて久しい空の黒さとカーゴ内のライトによって鏡もかくやと言わんばかりにカーゴ内の顔を映し出し、映っているのは紛れもなく中途半端なまねをした自分の顔に他ならず、行き場を失ったかのような顔をしている男が嘘偽りない今の自分だと気付いた大江はようやく頬を緩ませる事ができた、ように思う。
 結局自分は失敗したのだと思う。貴音を道具にするには余りにも愛着が湧き過ぎたしピヨネットを相手にするには余りにも相手の情報獲得能力は強い。
間違いなく、もう帰る場所はなくなった―――最早765の連中は自分が明確な裏切り行為をしている事などとっくの昔に把握しているのだろう。
計画は大江一人の手によって転がされている机上の空論では最早なく、何を隠す事もない自分の一言によって計画はフェーズ6に移行したのだろうと思
いや、

―――ひとつは結果だ。望んだ結果通りにならなくても過程の最終段階として現れる結果こそが評価であると考えるなら、これは恐らく『いいもの』だ。

 その通り。
フェーズ6およびフェーズ7の大江の行動いかんによって、この計画の成功率はスパコンがやさぐれる程度まで上がる。
大江の心情は別として行動を計画に沿わせる事が出来れば、帰る場所はなくともその価値のある行為は達成する事が出来る。
それはおそらく765が望んでいる大江の行動なのだろうし、元々大江も計画に沿うためにわざわざ961に籍を移しているのだ。
 ならば、

―――もうひとつは過程だ。どんなアプローチをして結果に結び付いたかって観点だ。

 ならばなぜ遠藤を売り払うような真似をしたのか。
言葉のペテンであると思う、あの時の大江はもちろん計画を反古にする気など全くなかったから「終わりよければすべてよし」などという言い方をしたが、今にしてみれば「終わりよければすべてよし」などという終わり方を迎えるには少々貴音に入れ込み過ぎてしまった。
 『765の大江』は、計画の達成を望んでいる。
 『プロデューサーの大江』は、果たしてそうか。
 俺はあいつの才能を知っている。
 俺はあいつの歌を知っている。
 俺はあいつのダンスを知っている。
 俺はあいつの笑顔を知っている。
 結局大江はここ1カ月の間ずっとこの問いで詰まっている。
問題は簡単であり、要は『10号を取るか貴音を取るか』であり、さりとて答えは出てくれず、大江は出口の見えない問いに顔を上げ、鏡と化したガラスに映る思ったよりも疲れたような顔をしたガラスの向こうの自分に近づき、
 961の契約野外駐車場の明かりに3台のベンツが照らされている。
既視感に襲われる、あのベンツは見た事がある、すぐに思い出したのはフェーズ6移行判定のあの日のあの会場の外の駐車場で、確か政治屋が総会とつるむなどという与太は聞いた事がないという思考を確かした。
 2度目のエレベータが遂に22階へと到達する。整備の行きとどいたカーゴドアが音も立てずに開き、大江はスパイ映画さながらの目つきで22階の廊下を凝視する。
誰もいない22階の廊下は蛍光灯だけが煌々と煌めいており、大江は何か不審な気分で社長室直通のエレベータのインターホンを押す。
『―――はい、社長室受付です』
 珍しい。いつもは黒井が自分で出る癖に、今日に限っては秘書(だと思う)がインターホンを取ったらしい。
大江は気づかれないように深く溜息をつき、
「あ、どもお疲れさんです。プロデュース課の大江です。黒井社長って残ってます?」
『お疲れ様です。社長は今来客中なのですが、お急ぎですか?』
 来客中。
「ええま。ほら、貴音が明後日IUの5次予選じゃないですか。一言挨拶しとこうかなと」
 あーなるほど、という相槌の後、脈ありと感じた大江をぶった切る非情な一言がインターホンから聞こえてくる。
『それでしたら私のほうでお伝えしておきます。大江さんでよろしいですか?』
 総会が政治屋とつるむなどという与太は聞いた事がない。
しかし事実として政治屋らしき人物はフェーズ6クライテリアの場に存在していた。
その政治屋らしき人物があの時乗っていたのは黒いベンツであり、一体何人で来たのか台数は3台だった。
そして今、大江がカーゴ越しに見たベンツの台数もまた3台だ。
 食らいつく、
「いやぁ、ほら貴音も頑張ってるし、ここらで一つ黒井社長からも一言頂ければなって思って。ほら、伝言でも良いっちゃいいんですけど、やっぱりこういうのは気持ちじゃないですか」
 営業には時に強引さが求められる。
そして、10年もの間765で促成栽培の畑を歩きまわった大江はこの時、受話器の向こうの困惑した気配を鋭敏に感じ取った。
「何も社長の邪魔しようってんじゃないですし、もしあれなら社長室前で待ってますよ。ほら、俺もここで待たされるなんてなんか悪い事したみたいだし、報告したら速攻で帰るつもりだったんでー」
『ええとですね、でも社長からは誰も通すなって』
 インターホンがそこまで言った瞬間、いきなり「ガリ」という回線が切り替わる音がした。
思わずあたりを見回した瞬間、聞きたいが聞きたくもない声がインターホンから漏れ聞こえた。
『―――大江か?』
 返事が裏返るかと思う。
「あ、黒井社長、お疲れ様です」
 インターホンは『ああ、お疲れさん』と言ったまま何の返事も返してこない。
どうやら来客とやらにこちらの事を説明しているようで、インターホンからは途切れ途切れに「プロデューサー」だの何だのという声が聞こえてきた。
 一応わざとらしく聞いてみる事にする、
「あ、社長お客様ですか? 出直しましょうか?」
 インターホンの一瞬の沈黙、
『どうした、もう8時回ってるぞ。何か緊急のトピックか?』
「いや、明後日IUの5次じゃないですか。最後の予選だし一応報告しとこうかなと」
『IUの、5次、ね、』
 僅かの沈黙が不気味に思えた。
『そっか、プリンセスはもう5次予選か』
 この野郎。
「ええ。だから報告とね、まあ激励の一言くらい欲しいかなと」
 鼻で笑ったような音が聞こえた。
『いいよ上がってこい。横にカードリーダーあるだろ、それに社員証かざせばロック解除されるから。ちょうどいい機会だし、お前に会わせたい奴がいる』



 社長室の扉と正対する全面ガラス張りの壁からは都心一等地の夜景がパノラマのように広がっており、その横には成金趣味丸出しのバーカウンターがあり、その反対側には対面に据え付けられているソファーがあり、そして黒井は社長室の入り口で固まる大江に向かって実に気軽に「よう」と声を掛けた。
「遅くまで熱心だな。プリンセスは元気かい?」
「ええまあ、お陰さまで。…それで、そちらが?」
 大江の視線に気づいたのか黒井は少しだけ肩をすくめ、ああ、と一言呟き、
「先に紹介しておくか。松、こいつがプリンセスの担当」
 黒井の反対側にすわっていたその男の顔は、フェーズ6クライテリアのあの顔と同じ顔だった。
そりゃそうだよなと思う。総会が政治屋と手を握ったなどという与太など聞いた事がないし、そもそも収録のリハーサル会場には関係者以外は立ち入り禁止のはずで、という事は男はあのリハーサルに出席したプロモーション会社の関係者か何かという事になり、関東を基盤とするプロモーション会社といえば数えるほどしかなく、その中でも政治屋と手を握れる大手といえば数は相当に限定されるし、その数少ない大手のうち765はそもそも政治に関心がない。ならば、この政治屋が絡んでくる会社など一社しかない。
961だ。
「若いな。あの暗がりで見たときはもう少し歳が行ってるものだと思ったが」
 おまけに、この松何とかとかいう政治屋はこちらを観察していたらしい。
大したものだ、クライテリアの立ち位置からしてこちらの顔など見れなかったはずなのに。
「…どうも。お見かけしたのは2回ほどでしたかね?」
 言うと、男は『気づいていたのか』とばかりに笑い、
「松本だ。なるほど黒井の言う通りだな、それなりに修羅場は潜っているようだ」
 そんな凶悪な顔に修羅場だの何だのとほめられたところで嬉しくもなんともない。
大江は当たりざわりなく「どうも」とだけ答え、黒井に促されるままにソファーに腰掛ける。
松本はその間も大江をまるで鷹にいたぶられる鼠を見るような目つきでニヤニヤと観察しており、大江は大江でこの松本とかいう政治家の情報を脳味噌の中から懸命に洗い出そうとする。
「元765の敏腕プロデューサー、担当したアイドルは軒並みAランク。高木順一朗の信頼も厚く、業界内の人脈も広い―――黒井からはそんな事を聞かされているが、どうして961に? 765の待遇に不満でもあったのかね」
 横を見ると黒井がニヤニヤと笑っている。
どうせコイツは黒井から何かを吹き込まれているに違いなく、大江は慎重に言葉を選んだあとにこう言った。
「…『アイドルマスター』」
 果たして松本は笑った。
大江もまた何とか笑みと言えるような表情を作り、横目で黒井をちらりと眺める。黒井はニヤニヤとした笑みを崩さない。
「自分の望みのためには仲間をも捨てるか。良いね、君は確かに765よりは961向きだ。なるほどこれなら話しても問題ないのかもしれんな」
 『仲間をも捨てるか』と言っている以上、恐らく黒井は松本に遠藤の事も話しているのだろう。
まずもってあの問いかけは松本が大江を試したに違いないが、試されて何をするのかというところが今一ぴんとこない。
 ぴんと来てほしくない気もする。
「…何を、話すんです?」
「プリンセスの認知度の話だよ。大江、君は本当によくやってくれた。母国でもない日本で、よくもまあここまでプリンセスの認知度を上げてくれた。礼を言うよ、これで我々のプランも実行に移せそうだ」
 黒井の言うプランとは、一体何なのか。
「プラン?」
 呟きを松本が拾う、
「ああ、プランだ。亡国の王女を無き祖国に戻す。我々はそのために、『四条貴音』をデビューさせたんだからな」
 亡国の王女。
「―――ずっと気になってた事があるんです。いい機会なんで、教えて貰っていいですかね」
 大江の呟きに似た問いかけに、黒井と松本は表情だけで先を促す。大江は気取られないようにゆっくりと息を吸い、『四条貴音』にまつわる幾つかの謎を整理する。
恐らくは今日この日、貴音の謎は消えてなくなるのだと思う。
「…貴音の履歴書、どこにあるんです?」
「……」
 黒井の顔から笑みが消えた。
「私たちプロデューサーに求められる仕事の内、担当のアイドルのモチベーション管理って言うのは大きな柱なんです。たとえアイドルをどう扱うにしてもね。そいつのバックグラウンドは何なのか、アイドルを目指した理由は何なのか。今までどんな事やってきて、それをどういう風に昇華していくのか―――17階の資料室には何度か足を運んでいますけどね、他のアイドル候補生の履歴書は唸るほど見つかるくせに肝心の貴音の資料については何もない」
 反対に、松本の笑みは凶悪なまでに深くなっていく。
「単刀直入にお聞きします。『四条貴音』とは、何者なんですか」
 そして松本は大笑する。実に愉快な事を聞いたというような顔をしている。
黒井は大江に向かって一度は消した笑みを再び復活させ、呟くようにこんな事を言った。
「言っただろ、『亡国の王女』様だよ。―――アルテモンドって国、知ってるか?」
 大江は黙って首を振る。黒井はだろうなとだけ呟き、懐から取り出した煙草に黙って火をつけて紫煙を吐き出して笑い続ける松本の顔に副流煙を吹っ掛ける。
「ヨーロッパの方にあった小さな国だよ。人口1千人弱、敷地面積はバチカン市国の3倍半くらい。3方を山に囲まれ、もう一方は海に囲まれてた本当に小さな国だ。主なたつきは山から採れるレアメタル類と漁業資源、横にロシア連邦があったせいで小国のくせに軍隊はえらくきっちりしてた。今日日珍しくなった王政の国だが実際は15人の政務官による議会制、王様は議会調印に重ったるい判子を押して後は世の中事もなし―――そんな国だった」

―――大切なものは、取り零してしまうともう二度と手に入らないのです。私たちの手のひらは、私たちが思っている以上に隙間が広いのです。

「それが、貴音の故郷、」
 ようやく笑いを止めた松本が言う、
「『8年前にクーデターが起きて、もう無くなってしまった』という接頭語が付くがね。がまあ、我々にとって大事な事は『四条貴音』そのものではないんだ」

―――私たちの体は、落ちたものを拾う事も叶わないくらい固かったのだと、その時始めて気がつくんです。

 ここが分水嶺だと、大江は掛け値なしに思う。
「どういう、事です」
「彼女がね、未だに多量の資源が眠るあの国の『王女』であることに価値があるんだよ」
「黒井重工はな、アルテモンドには随分と設備投資をしているんだ。元々あの国は主な輸出国に日本を上げていたからな―――何があったかは知らんが。それが、8年前に起きたクーデターのせいであの国はガタガタになっちまった。もうあの場所に残っている難民は少数だし、切り出し工を始めとした技術者連中は保護を求めてこぞって日本に移ってる。なあ大江よ、」
 あるいは、フェーズ6クライテリアの時の自分も、今の黒井のような顔をしていたのかもしれない。
もったいないだろう?(・・・・・・・・・・)
 黒井の顔には、途方もないまでの無邪気さで虫の羽をちぎる子供のような笑みがあった。
 貴音にも意思があるのだという事を全く考慮していない、そんな風に見えた。
「―――黒井の言う通り、あの国は…あの場所はもう荒廃しきってしまっている。資源はまだ豊富に眠っている可能性が高いのにだ。レアメタルというのは扱いにそれなりの技術が必要なものなんだが、ある程度の技工者たちは死んだか日本にいるかのどちらかだ。今はストップしてしまっているこれらの資源を日本にもたらす事が出来れば、見返りは大きい」
 こいつら何を言っているんだ。大江は本気でそう思う。
「意味が分からない、そういう顔をしているね」
「…ええ。それが貴音がIU5次に挑む事と、どう関係があるんです?」
 『関係』など見え見えだ。自分が汚物を見るような目つきで2匹の畜生を見ているように見えない事を心の底から願う。
 ややあって松本は溜息をつき、黒井に導かれるように懐からラッキーストライクを取りだした。
「『四条貴音』が日本に亡命した事を知っているのはごく少数だった。我々は機を待った。あの時10歳に満たなかった少女が大人になり、今は無きアルテモンドの象徴足り得るまで成長する機会を待った。そうして、君が、『象徴』たらしめるに足る認知度を彼女に与えた」
 本当に遅かった、と大江は思った。
こいつらは筋金入りだ。『四条貴音』に意思など求めていない。こいつらにとって貴音は単なる道具に過ぎない。
やっと、ようやく、それに気づいたのだと、大江は思った。
「俺たちはな、大江、」
 今や悪意の巣窟となった黒井が、ようやく口を開いた。
「プリンセスに『アイドル』などというお山の大将でいてもらう気は更々なかったんだよ。プリンセスは餌だ。日本にいる全ての旧アルテモンド国民をひきつれて本国へと帰ってもらう、彼女にはその役目を負ってもらう」

―――お前たちはな、モブなんだよ。言ってみりゃ咬ませ犬だ。なあ、おかしいと思わなかったのか? いくら俺でも765退社して即961に入社なんて芸当できるわけないだろ。俺の移籍には誰かが噛んでるとか思ったことなかったのか?

「そのための準備も着々と進めている。松の協力もあってな、先だって黒井重工の現地調査員がアルテモンド領に出立するための準備は整えた。明後日出発する予定だよ。前に拠出していた設備やらなんやらはまあもう一度再投資するほかないだろうが、アルテモンド領から黒井グループが得られる利益はおそらくそれを補って余りある。だがまあ、設備がいくら立派でも動かす奴がいなきゃ話にならないんでね」

―――知らないってのは罪だねぇ。

「貴音は、それを知っているんですか」
 ようやく口を挟めた大江に、黒井は何を言っているんだという顔をした。
「『プリンセス』の意思などどうとでもなる。あんな小娘、丸めこむのはたやすいだろう? 我々は彼女を祖国に帰してあげようというんだ、感謝しかされないと思うがね」

―――私を慕う者たちのため、私を拾ってくれた黒井殿の恩義に報いるため。

「貴音はそのための、道具、ですか。貴音の意思は考えずに」
 溜息のような呟きに、松本も黒井も悪意に満ち満ちた笑みで答えた。
「そう言うなよ。彼女を利用するのが悪いというのなら、お前だって同じだろう?」

 結局、大江はこの1カ月同じ問いで詰まってしまっている。
 『765の大江』は、計画の達成を望んでいる。
 『プロデューサーの大江』は、果たしてどうか。

 貴音は、『お前は道具だ』と言った自分の事を、どう思っているのだろうか。




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